2017年7月25日火曜日

日々是好日 「滝修行と高野山参り(7/23)」随想 その2


「霊宝館」(高野山の宝物館)http://www.reihokan.or.jp/
に足を運んだ時のこと。
正智院さんの特別展でした。
前回の納骨信仰の特別展といい、
とにかく毎度企画が素晴らしい。

最も印象的だったのは「不動明王」と「如意輪観音」。

「不動明王」の猛烈な怒りの形相に我々は「ハッとさせられる」。

胸から驚いている感覚が全身に波動する。


立てた膝の上にひじを乗せて、
手のひらをほほに当て首を傾けるお姿…
なんとも艶やかである。
この艶やかさが「福徳を授ける」
もっと言えば「福徳そのもの」を象徴する如意輪観音さまのお姿である。


密教は煩悩を否定しない。
しかし、放逸に暮らせと説くわけではない。
我々の奥深く潜む「仏性」に縁を与え気付かせるためには、
煩悩の向かうところを「大欲清浄」とし、
「己の小さな欲にとらわれず、世間を救う大きな欲を発揮しなさい」
と煩悩の方向性を正し、強力に後押しする。


主眼は我々自身の「仏性」に気付かせしめ、発揮させ、
人生を本当の意味で豊かにし、世間を豊かにし、
この世界を仏様の浄土のように変えていくことである。


仏さま参りのご利益は、癒しとは格別の影響がある。あるべきです。

それは、仏さまから感じる「はげまし」や「気づき」や「安心」。
深いところで効く感覚を大切にしたい。

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