2015年1月1日木曜日

1/1 初詣祈祷法会のご挨拶より

本日、10時、14時と「初詣祈祷法会」
たくさんのお参りの中、西室院の一年が始まりましたこと
大変ありがたく感じてます

今年は、高野山開創千二百年。
例年以上にお大師様への尊敬と感謝の念、厚く過ごしていきたいものです。

ひつじ年…「羊」の漢字は正面から見た羊の姿に由来します。
漢字の古郷、中国では我が国と比べ物にならないほど
「羊」と人々の暮らしが深い関係でした。

それを証拠に「羊」とつく漢字がびっくりするほどたくさんあります。

羊を食べて力を「養う」。
新しくいきのいい魚、羊で「新鮮」。
大きく成長した羊は「美しい」。

日々の暮らしだけでなく、宗教としての役割も大きく、
いけにえとして神に供えられる代表的な動物でした。

間違いない、正しいお供え物という意味で「正義」。
占いの結果、神仏からの良い知らせが「吉祥」。
そして、神仏の意志ににかなう良い行いが「善」です。

年頭にあたり、「善」をひとつご紹介いたします。

 お大師様は、
一切衆生の性と、
自性とを無差別なりと見れば、
すなわち一切処みなこれ仏なり
とおっしゃいました。

生きとしいけるものの心を、
「自性」…仏の心と等しく感じなさい。
そうすれば、全ての場所が仏の世界なのですよ。
と…

お互いに良い所を認め合えば、
和やかな仏の世界が現れる…

お大師様の修行の重点は、
苦しい生活を耐え忍ぶことのみならず、
日々お互いの「仏心」に気付いて、育てていきましょう
という前向きな暮らしぶりにあります。
他人の粗探しは苦しみの種、無用なのです。
お大師様のお言葉を胸に仏の世界で生きていきたいものです。

羊の争いを好まず、和気藹藹として和やかな暮らしぶりが「群れ」です。

あらためて、家族や地域の絆を大切に思う一年にしましょう。

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